下顎前突、反対咬合ともいいます。噛み合わせた時に下の歯が上の歯より前側にあることをいいます。
重度の受け口になりやすい骨格的な特徴としてはいわゆるエラの無い下顎です。その場合は特に要注意です。
受け口の原因は、遺伝的な要因が主なものと言われています。たとえばチャールス5世のハプスプルグ家では代々多くの受け口を出した事で有名です。あなたの両親、親戚にもいませんか?
また、下顎の骨が異常に成長した場合、上顎の骨の成長が平均よりも悪い事が考えられます。下顎の成長は身長が伸びる時期とほぼ同じです。女の子の身長の伸びのピークは10歳頃、男の子ですと12歳頃です。よって、自覚するのは身長増加のピークから1~2年後になります。
もうひとつは骨格や成長とは関係ない歯の角度の問題です。例えば、上の歯の角度が内側向きで下の歯の角度が外側向きであったら受け口といえます。
本来の噛み合わせと逆になっているため、下の前歯の歯ぐきや、歯を支える顎の骨(歯槽骨)へ負担がかかりやすい状態だといえます。そのため、歯を支えきれず、グラついてくることがあります。また、受け口は横から見た時の顔貌が特徴的で、年頃になると見た目がコンプレックスになることも多いようです。
乳歯期の反対咬合は、習慣的な理由(機能的要因)によるものが多く、永久歯にはえ変われば自然とよくなるケースもあります。
「サ」行や「タ」行などの発音がしにくかったりする場合があります。
受け口はなるべく早く矯正治療する、というのが基本的な考え方です。
上顎の成長発育は7~9才にピークを迎え、その後、思春期に下顎の成長発育のピークが訪れます。
受け口というのは、上顎の前歯が下顎の前歯の内側にありますから、受け口という状態そのものが上顎の発育を阻害する要因になります。
このため、上あごの成長発育のピークである小学校低学年以前に矯正治療を開始するのが望ましいのです。
当院では重度の受け口が予測される場合は3歳過ぎから、治療を開始している患者さんもいらっしゃいます。
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