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矯正治療について
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矯正中に口内炎ができる理由|痛いときの対処法

「矯正を始めてから、頬の内側に口内炎ができた」
「ブラケットが当たって痛い」
「マウスピースのふちがこすれて、口の中がヒリヒリする」

矯正治療中には、このような口内炎や粘膜の痛みで困ることがあります。

矯正治療では、歯に装置をつけたり、マウスピースを長時間装着したりしながら歯を動かしていきます。そのため、治療開始直後や調整後は、頬・唇・舌などの粘膜に装置が当たり、こすれたり、傷になったりすることがあります。その結果、口内炎のような痛みが出ることがあります。

ただし、矯正中の口内炎は、必ずしも治療がうまくいっていないサインではありません。装置に慣れるまでの一時的な刺激として起こることもありますし、ワックスや食事の工夫、装置の調整でかなり楽になることもあります。

この記事では、矯正中に口内炎ができやすい理由、できやすいタイミング、ワイヤー矯正とマウスピース矯正での違い、痛いときの対処法、医院に相談した方がよいサインについて、わかりやすく解説します。


目次

  1. 矯正中に口内炎ができやすい理由
  2. 口内炎ができやすいタイミング
  3. ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
  4. 痛いときの対処法
  5. 相談した方がよい口内炎のサイン
  6. 口内炎をくり返さないためにできること
  7. まとめ

1. 矯正中に口内炎ができやすい理由

矯正中に口内炎ができやすくなる大きな理由は、装置による「機械的な刺激」です。

口の中の粘膜は、思っている以上に繊細です。普段は歯や舌、頬が自然に動いていても、そこにブラケット、ワイヤー、フック、マウスピースのふちなどが加わると、同じ場所にこすれが生じやすくなります。最初は軽い違和感でも、会話、食事、睡眠中の口の動きなどで何度も当たると、粘膜に小さな傷ができ、口内炎のような痛みにつながることがあります。

矯正中に見られる口内炎の多くは、いわゆる「装置が当たってできる傷」に近いものです。医学文献でも、矯正治療中の粘膜潰瘍は、ブラケットやワイヤーなど矯正装置による機械的刺激で起こることがあると説明されています。

特にワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットをつけ、そこにワイヤーを通します。歯並びの状態や治療段階によっては、ブラケットの角、ワイヤーの端、ゴムかけ用のフックなどが頬や唇に当たりやすくなることがあります。

一方、マウスピース矯正でも口内炎がまったく起こらないわけではありません。マウスピースの縁が粘膜に当たる、アタッチメントが頬や唇にこすれる、長時間の装着で口の中が乾きやすい、といった理由で痛みを感じることがあります。

また、口内炎は装置だけでなく、体調や生活習慣にも影響されます。疲れ、睡眠不足、ストレス、栄養バランスの乱れ、口の中の乾燥、歯磨き不足などが重なると、粘膜が荒れやすくなります。NHSも、口内炎の原因として、頬を噛むこと、合わない入れ歯や矯正装置、熱い飲食物による傷、疲労やストレスなどを挙げています。

つまり、矯正装置による刺激に、体調面の要素が重なることで、口内炎ができやすくなることがあるのです。


2. 口内炎ができやすいタイミング

矯正中に口内炎ができやすいタイミングはいくつかあります。

まず多いのは、矯正装置をつけた直後です。口の中に急に新しい装置が入るため、頬や唇がまだその形に慣れていません。特にブラケットやワイヤーがある場合、最初の数日は頬の内側に当たる感じが出やすくなります。

次に、ワイヤーを交換した後や装置を調整した後です。歯が少しずつ動いていくと、ワイヤーの端の位置や装置の当たり方が変わることがあります。今まで問題なかった場所が急に当たるようになったり、ワイヤーの端が奥でチクチクしたりすることがあります。

ゴムかけを始めたタイミングでも、口の中の違和感が増えることがあります。ゴムをかけるフックが唇や頬に当たったり、口を動かしたときに粘膜が引っかかったりすることがあります。

マウスピース矯正では、新しいマウスピースに交換した直後や、アタッチメントをつけた後に違和感が出ることがあります。マウスピースそのものが当たる場合もあれば、マウスピースを外した後にアタッチメントが粘膜にこすれる場合もあります。

また、食事中も口内炎が痛みやすいタイミングです。酸っぱいもの、辛いもの、熱いもの、硬いものが口内炎に触れると、しみたり、痛みが強くなったりします。口内炎そのものが小さくても、食事のたびに痛むと大きなストレスになります。

多くの場合、口の中が装置に慣れてくると、同じ刺激でも痛みを感じにくくなっていきます。ただし、ワイヤーが明らかに刺さっている、装置の一部が外れている、同じ場所が何度も傷になる場合は、自然に慣れるのを待つより、医院で確認した方がよいことがあります。


3. ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

口内炎の起こり方は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で少し違います。

ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーが固定されているため、食事中も会話中も装置が口の中にあります。そのため、頬や唇に触れる時間が長く、治療開始直後はこすれによる痛みが出やすい傾向があります。

特に、唇側の装置では頬や唇の内側、舌側矯正では舌に違和感や傷ができることがあります。舌は会話や飲み込みのたびによく動くため、舌側装置では舌の先や側面が擦れて痛むこともあります。

ただし、ワイヤー矯正の場合は、当たっている場所が分かればワックスで保護したり、ワイヤーの端を調整したりできることがあります。痛みの原因が比較的はっきりしている場合は、対処しやすいこともあります。

マウスピース矯正では、ブラケットやワイヤーがないため、ワイヤー矯正に比べると口内炎ができにくいと感じる方もいます。しかし、マウスピースの縁が粘膜に当たる、アタッチメントがこすれる、取り外しのときに粘膜を傷つける、といったことは起こりえます。

また、マウスピースは長時間装着する装置です。装着時間が長い分、少しだけ当たる部分でも、繰り返し刺激されると痛みにつながることがあります。ふちの違和感が強い場合や、毎回同じ場所が傷になる場合は、自己判断で大きく削ったりせず、医院に相談してください。

どちらの矯正方法でも、「口内炎ができたから治療が向いていない」とすぐに考える必要はありません。装置に慣れる過程で一時的に起こることもありますし、適切に対処することで改善することが多いです。


4. 痛いときの対処法

矯正中に口内炎ができて痛いときは、まず「刺激を減らすこと」が大切です。

ワイヤー矯正でブラケットやワイヤーが当たって痛い場合は、矯正用ワックスを使います。ワックスは、装置と粘膜の間にクッションを作るためのものです。米国矯正歯科学会の資料でも、ブラケットやワイヤーが口の中を刺激するときに、少量の矯正用ワックスを装置の上にのせて緩衝材として使う方法が紹介されています。

使い方は、まず手を洗い、痛みの原因になっている装置の周囲をティッシュなどで軽く乾かします。次に、小さくちぎったワックスを丸め、当たっているブラケットやワイヤーの上に押しつけます。食事や歯磨きのときには外れやすいため、必要に応じて付け直します。

食事も工夫しましょう。口内炎があるときは、辛いもの、酸っぱいもの、熱いもの、硬いもの、ザラザラしたものはしみやすくなります。NHSでは、口内炎があるときは、柔らかい食べ物を選ぶこと、辛い・塩辛い・酸っぱい食品、硬くて粗い食品、熱い飲み物や酸性の飲み物を避けることが案内されています。

おすすめは、うどん、雑炊、スープ、豆腐、卵料理、ヨーグルト、茶碗蒸し、やわらかく煮た野菜などです。食べ物を小さく切る、冷まし気味にして食べる、痛い側に当てないようにするなどの工夫も役立ちます。

歯磨きは痛いからといって完全に避けるのではなく、やさしく続けることが大切です。口の中が汚れていると、口内炎の周囲にも汚れが残りやすくなり、治りにくさや口臭につながることがあります。毛先のやわらかい歯ブラシを使い、痛い場所に強く当てないように注意しましょう。

うがいも有効です。食後に水でよくゆすぐだけでも、食べかすや刺激物を減らせます。NHSでは、薬剤師がすすめる対処法のひとつとして、抗菌性の洗口液、痛み止めのジェルやスプレー、ステロイド含有のトローチ、塩水うがいなどを挙げています。ただし、使用する薬剤は体質や症状によって合う・合わないがあるため、迷う場合は医院や薬剤師に相談してください。

痛みが強い場合は、市販の口内炎用の塗り薬や痛み止めを使うこともあります。ただし、矯正装置が原因で毎回同じ場所に傷ができている場合、薬だけでは根本的な解決にならないことがあります。その場合は、装置の当たり方を確認することが大切です。


5. 相談した方がよい口内炎のサイン

矯正中の口内炎は、多くの場合、一時的なものです。しかし、すべてを「矯正中だから仕方ない」と我慢する必要はありません。

次のような場合は、医院へ相談してください。

・ワイヤーが明らかに刺さっている
・装置が外れて粘膜に当たっている
・同じ場所が何度も傷になる
・ワックスを使っても痛みが改善しない
・食事や会話がかなりつらい
・口内炎がどんどん大きくなる
・出血、強い腫れ、膿、発熱がある
・3週間以上治らない

特に、ワイヤーが刺さっている場合や装置が外れている場合は、放置しても自然に良くならないことがあります。装置を少し調整するだけで楽になることもあるため、早めに連絡した方が安心です。

また、一般的な口内炎は1〜2週間程度で自然に改善することが多いとされていますが、3週間以上続く口内炎や、今までと違う大きさ・場所・出血を伴うものは、歯科医院や医療機関で確認した方がよいとされています。

矯正中は、装置のせいだと思って見過ごしてしまいがちですが、口内炎のすべてが矯正装置だけで起こるわけではありません。体調不良、栄養不足、免疫の低下、別の病気が関係していることもあります。長引く場合やいつもと違う場合は、自己判断で放置しないことが大切です。


6. 口内炎をくり返さないためにできること

口内炎を完全にゼロにすることは難しいですが、くり返しにくくするためにできることはあります。

まず、装置が当たりやすい場所を把握しましょう。「いつも右の頬にできる」「奥のワイヤーが当たりやすい」「マウスピースのこの部分が擦れる」など、痛みが出る場所に傾向がある場合は、医院で伝えてください。原因が分かれば、調整や使い方の工夫につながります。

次に、口の中を清潔に保つことです。矯正中は、装置の周りに食べかすが残りやすくなります。ワイヤー矯正ではブラケット周囲、マウスピース矯正では食後に歯磨きをせず戻してしまうことがリスクになります。歯磨き、歯間ブラシ、フロス、うがいを組み合わせ、できる範囲で清潔を保ちましょう。

食事の内容も大切です。口内炎ができやすい時期は、刺激物や硬いものを控え、やわらかく、栄養のある食事を意識しましょう。ビタミンやミネラルが不足すると口の中の粘膜にも影響することがあります。極端な食事制限ではなく、食べやすい形でバランスよく摂ることが大切です。

睡眠不足やストレスも、口内炎のきっかけになることがあります。矯正治療中は、食事や歯磨きに気を使うため、最初のうちは少しストレスを感じる方もいます。慣れるまでは無理をしすぎず、痛みがある日はやわらかい食事にする、早めに寝る、気になることは医院に相談するなど、負担を減らす工夫をしましょう。

さらに、ワックスを「痛くなってから使うもの」と考えすぎないことも大切です。装置をつけた直後や、以前当たりやすかった場所がある場合は、早めにワックスで保護することで傷になる前に防げることがあります。

ただし、ワックスで隠しているだけで、装置の端が強く当たり続けている場合は注意が必要です。ワックスは一時的な保護には役立ちますが、原因そのものを直すものではありません。毎回同じ場所に口内炎ができる場合は、調整できるか確認しましょう。


7. まとめ

矯正中に口内炎ができる主な理由は、ブラケット、ワイヤー、フック、マウスピースのふちなどが、頬・唇・舌に当たることによる機械的な刺激です。治療開始直後や調整後は、口の中が装置に慣れていないため、こすれや痛みが出やすくなります。

ワイヤー矯正ではブラケットやワイヤーの端が当たることがあり、マウスピース矯正ではマウスピースの縁やアタッチメントがこすれることがあります。どちらの治療でも、口内炎ができる可能性はありますが、多くは一時的で、適切な対処によって楽にできることが多いです。

痛いときは、まず刺激を減らすことが大切です。矯正用ワックスで装置を保護する、やわらかい食事にする、辛いもの・酸っぱいもの・熱いものを避ける、毛先のやわらかい歯ブラシでやさしく磨く、必要に応じてうがいや薬を使う、といった方法があります。

一方で、ワイヤーが刺さっている、装置が外れている、同じ場所が何度も傷になる、3週間以上治らない、出血や腫れを伴うといった場合は、早めに医院へ相談してください。

矯正中の口内炎は、治療を続けるうえでよくある悩みのひとつです。しかし、原因を知り、対処法を知っておけば、必要以上に不安になる必要はありません。

川崎スマート矯正歯科では、矯正治療中の痛みや口内炎、装置の違和感についても、できるだけ快適に過ごせるようサポートしています。矯正中に口の中が痛い、装置が当たっている気がする、口内炎がなかなか治らないという方は、我慢せずにご相談ください。

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